うちの子、もうすぐ幼稚園生(小学生)になるから、勉強はリビングでできるように、家具の配置とか考えようかしら・・・
うちねー、リビングで勉強やらせたら失敗したのよー。あれってどの家庭にも当てはまる訳じゃないから、よく考えてからの方がいいわよー。
今となっては当たり前になったリビングでの勉強。親の目の行き届くところで勉強するのが安心。子供の方も、わからないことや聞きたいことは、すぐそばにいる家族に聞けるし、独りぼっちじゃないから寂しくない。
というわけで、リビング勉強用に家具を買い揃えようとしている方。ちょっと待ってください。理由は色々あれど、本当に良いことばかりなのでしょうか?
兄弟姉妹がいると良くない
リビングで勉強をするということは、家族が一緒にいる中でやるということになります。もちろん兄弟姉妹も一緒です。親にとっては子供達全員が自分の視界中にいて、料理や家事も出来るなら、まさに一石二鳥のような気がしますね。
では子供達にとっても良い事なのでしょうか?
同じテーブル(机)でやると・・・
兄弟姉妹が同じテーブル(机)で勉強をやるとどうなのでしょうか?親にとってはとても見やすいですね。
しかし子供達は・・・気が散りはじめて消しゴムをいじったり、ノートに絵を描いてみたり、近くにあるものをいじってみたり。
それを見たもう一人の子は気になって集中出来ません。そして「それやめたら?」と注意する。やっていた方は「何もしてないし・・・」と、ここから段々と兄弟ゲンカのようになっていきます。
人の行動や仕草が全く気にならない子なら別ですが、なかなか難しいと思います。
違うテーブル(机)やると・・・
では、同じリビングでもテーブル(机)を別々にしてやってみてはどうでしょうか?
これはお互いが視界に入っていなければ、相手の行動が気になる、という点では問題なしですね。
問題なのが「音」です。気が散り始めて、テーブルを鉛筆でコンコン叩いてみたり、鼻歌を歌ってみたり。子供って音を出して遊ぶ行動って結構多いですよね。
そうすると相手側は気が散って勉強どころではありません。思わず「ちょっと静かにしてよ!」と言ってしまいます。言われた方はその場ではやめても、またやってしまう。
そして「うるさいってば!」という具合にまた言われるのです。テーブル(机)は別々でもこのように「音」の問題が出てきます。
もし同じテーブルでも、パーテーションのような物を置いて仕切った場合も同じです。視界には入らなくとも、音が気になります。
その他にも、どちらかの子が「お母さん、ここ教えて」と言い、お母さんが教え始めると、もう一人の子は嫌でも聞こえます。かと言って親も教えないわけにもいかないので、同じ部屋でやるのもなかなか難しいです。
同時に始まり同時に終わるわけじゃない
子供達はそれぞれ帰宅時間や、塾や習い事の時間が違うと思います。という事は、勉強を始める時間もそれぞれ違うと思います。
自分は勉強時間だけど、兄弟は習い事に行く前のおやつタイム、なんていう事もあるはずです。おやつ食べるのはやめて、とは言えませんよね。
でも近くでおやつを食べられていては気が散るのは当たり前です。そこでちょっと離れたところで食べてもらったとします。
するとカシャカシャと袋の音が聞こえたり、食べる音が聞こえたり、「これ美味しい!」なんて言う独り言を言っているのも聞こえる。
食べている側にとってはどれもごくごく普通の事なのですが、相手にとってはこの音ってとーっても気になります。そして親は「もう少し静かに食べて」と言うかもしれません。
しかしよく考えたら、どちらの子も自分のスケジュール通りに行動しているのに、さも勉強している人が優先のように注意するのはなんだかおかしくありませんか?
では、もし同時に勉強を始めることができたとしましょう。習い事などなく、休日なども含め同時にスタート出来る時があるとしましょう。
始まりは一緒ですが、「終わり」はどうでしょうか?やるべき勉強が違うので、塾や学校ではない限り、終わりの時間までも一緒というのは無理だと思います。
まず相手の「終わったー!」この一言で、すぐに気が散りはじめます。自分はまだ終わっていない!と焦ってしまう子もいるかもしれません。
家での勉強を焦ってやっても意味がないですよね。相手が先に終わると、勉強内容は違うのに「先を越された!」と子供は勘違いしがちです。
親が「大丈夫だよ」と優しい言葉をかけても、相手が開放感に満ちている姿を見たらそういう訳にもいきません。そして、終わってからうるさくされても気が散ります。
仮に先に終わった子が、おとなしく別のことをしていても、「勉強が終わった」ことには変わりないので、もう片方の子はどうしても気が散ってなかなか集中出来ません。
子供の性格にもよりますが、下の子はどうしても競争心の強い子が多いので、相手が先に終わると、焦ってとにかく早く終わらせようとしがちです。逆に結果的に集中して一気にやってしまうなら、集中力が付く良い機会になると思いますが・・・
逆に終わりの時間を決めて1時間なら1時間きっちりやる、という方法もありますが、子供ってやるべきことが終わったら、いくら席に座っていたとしても他の事をやりはじめてしまうものです。
座っていればまだ良い方です。ウロウロしたり、おしゃべりしたり。ですので時間より早く終わった時は読書をする。などと最初に約束しておいたほうが良いと思います。
親が疲れる
子供の気が散りはじめたら、親は、勉強に集中するように注意すると思います。兄弟姉妹がいれば、注意するのは一人だけではありません。
こっちの子も注意、今度はあっちの子も。と、注意する回数は増え、お母さんの声は子供達みんなに聞こえているので、また集中出来なくなります。
その他にも、子供が勉強している間は、親はだいたい家事をしていると思います。もし兄弟姉妹同士で注意し合っているうちにケンカになってしまったら、仲裁をすることも時には出てきて、そうすると、家事は途中で中断。親の方もやる事がなかなか進まなくなってしまいます。
まとめ
リビングで勉強するって、遊びながらダラダラ出来そうなものだったら(それを勉強というのかは別として)親子共々ピリピリしませんが、真面目にやろうとすると出来ないことの方が多いと思います。
「うちはリビングで勉強して◯◯中学(高校)に合格しました。」というお子さんの家庭は、ひょっとしたら兄弟がいないか、はたまた兄弟(家族)のやっていることを気にせずに勉強に集中できる子か、兄弟もきちんと勉強できる子か、家族が勉強している一人の為に静かに過ごしていたか。
なんて思ってしまいます。子供の性格がリビング勉強に合っているのか?まずそれを見極めるのが先決のような気がします。
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